今年の春のお彼岸の期間は3月18日(土)~3月24日(金)です。
春は「春分の日」、秋は「秋分の日」を中日として前後3日間、合わせて7日間が「お彼岸」の期間となります。このお彼岸になぜお墓参りをするのでしょうか?そもそも「お彼岸」とは一体どんな行事なのでしょうか?
「彼岸」とは仏教用語です。サンスクリット語のパーラミター(波羅蜜多)が語源とされています。パーラミターとは煩悩や悩みを越えて到達する悟りの境地のことを言います。
彼岸とは反対に「此岸(しがん)」とは煩悩や悩みに溢れた世界の事を言います。此岸にいる私達が「布施」「持戒」「忍辱」「精進」「禅定」「智慧」の6つを修行することで、彼岸に行くことができると言われています。この6つの修行を「六波羅蜜」と言います。
「布施」・・・見返りを求めずに他人に施しを与えることであり、誰かに何を施したということを忘れて本当の布施になる。「持戒」・・・仏教でのいろいろな戒め、規律を固く守ること。「忍辱」・・・どんな辱めを受けても不平不満を言わずに耐え忍び、心を動かさないこと。「精進」・・・雑念を去り、精神を集中して励むこと。「禅定」・・・思いを静め、心を安定させ、自分を冷静に見ること。「智慧」・・・真実を見極め、うまく処理していける能力。
仏教では西方極楽浄土の教えにより、太陽が真東から昇って真西へ沈む春分・秋分の日を中日として前後3日、計7日間を「彼岸」と呼びこの期間に修行をするのが良いとされていたのです。この7日間は中日がご先祖様に感謝をする日、その前後6日間は私達が生きていく上で良い事と悪い事をきちんと判断し正しい行いができるようになるための6つの行い「六波羅蜜」を1日に1つずつ行う修行の期間と言われています。日本独自の仏教行事でもあり、今ではこの期間にはお墓参りやお仏壇の掃除、お供えなどをいつも以上に丁寧にするのが通例です。
お彼岸についてお話しましたが、何気なく過ごすだけではなく「ご先祖様に感謝をする期間」ということをきちんと考えていきたいですね。そして次の世代の方々にも伝えて一緒に続けていくことがとても大切だと思いました(^-^)